2008年05月17日

静岡空港は必要か(A)

<2>建設反対論(全体的な空港不必要論)

大田区は羽田空港を建設して世田谷区より広くなった」という逸話があります。


空港建設にはまず膨大な土地を必要とします。最低でも幅2.5Kmの土地、そして逆方向に1Km弱の土地、駐車場などの各種施設を合わせて4平方キロメートル、これだけを人工島以外で賄うのは非常な困難なことです。

地上に建設する際には強制収用を要します。これは、どんな場合でも例外はありません。収用は滞りなく行われることが望ましいですが、残念ながら必ずしもそうではありません。成田の案件を見ればそれは自明なことです。

海上、そして地上の2通りの建設方法がありますが、どちらにしろ「環境破壊」を免れることはできません。森なり海であったりした土地を均し、厚み何10センチもの厚い舗装を敷く必要があります。



毎朝、成田空港の上空では十数機もの飛行機が、朝六時の滑走路使用開始許可を待っている」という逸話があります。


飛行機は空気を吐き出す推力で前進します。また、地上から空へと飛び立つ際にはそれなりに大きなエネルギーを必要をします。大型機では何万馬力もの出力を持つ巨大エンジンを何発も積んでいる場合があり、離陸時はそれをフルスロットルで稼働することになります。

離陸してから数秒後、近隣の家屋には耳をつんざくエンジン音が轟きます。1日に1千回近く離着陸を行う成田などの大空港では、その影響を配慮して午後11時から午前6時までの滑走路使用を禁じていますが、その騒音は近隣にかなりの負担となり、伊丹など住宅群と近接している空港では騒音訴訟が起こされている程です。


<3>静岡空港に対しての直接の反論


静岡空港の需要予測−年間580万人利用」という逸話があります。


建設計画初期、それもまだ建設前の段階に国交省(建設省かも知れません)が試算した結果、1年間に580万という途方もない数値をたたき出したことがありました。多くてもせいぜい300人ほどしか搭乗できない飛行機を、1日何発飛ばせば580万人が利用できるのでしょうか。

…この需要予想はすぐに消され、静岡県が新たに国内線106万人という需要目標を設定しました。しかし、当初目標値より5分の1以下になったとはいえ、未だに毎日6便しか飛ばないのであれば、106万人という数値は夢物語としか言えようがありません。

小松(金沢)、鹿児島などに就航すれば少しはマシになるかもしれませんが、全便に於いて満席になるなどということはなく、閑散期は50パーセントを切ることもざらなのですから。

国際線を1年間で36万人搭乗させるという面白い数値目標もあります。

一日一便しかない国際線で36万人を搭乗させるためには、一機に500人以上詰め込む必要があるのです。そんなことは不可能です。

数値目標については、もう言う必要はありません。十分です。


東海道新幹線に新駅をつくる」という逸話があります。


新幹線の最優等運用「のぞみ」が多くを占める現行ダイヤにおいて、一時間に数本しかない「こだま」「ひかり」のみが停車する「空港新駅」を建設するという案があります。つまり、静岡県内での移動を新幹線で行い、そこから空港へ行き、国内他都市に飛ぶというものです。

しかし、新幹線で移動することができるのならば、そこから羽田や中部国際へ移動した方が接続を考えた上でも遥かに便利です。静岡県民に対して行った各種アンケートからしても、接続が便利になればなるほど、不便な静岡空港を避けて大空港を利用する向きが活発になるでしょう。

最早笑い話なのですが、建設予定地は軟弱地盤のために建設が進まないといいます。また、トンネル内に駅を建設するとしても、大規模な退避施設をつくることは不可能とされています。つまり、この新駅構想それ自体が完成していないのです。



…次回、賛成派の論旨を書きます。
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